2012年7月30日月曜日

違うな、そんなんじゃない。

今日は仕事で東京におります。

六本木ヒルズで講演会に参加しておりました。
講演はNHKのアナウンサーのお話でした。

プロ野球、相撲について詳しいようで。
熱弁でした。
スポーツとは!って感じの講演でした。

最初にイチローについて。
努力家であり、練習家であり、天才的スポーツマン。
誰を越える、誰かを負かすためでなく、己と戦い、自己を高め、記録に挑戦していく、という姿を誉め称えていました。

次は王選手。
世界のホームラン王ですな。
これまた凄い努力家であるのは有名な話。
756本だっけ?世界記録を打ち立てたときの逸話など、いろいろ聞かされました。

最後に相撲の話題。
相撲は勝っても喜びを表情に出さず、淡々と、いつものように勝利する、のが美しいとされていると。
それがスポーツマンであるのだと。
敗者の心情を察してガッツポーズなんかもってのほかだと。
イチローも王も相撲も誰も大袈裟に喜ばない、すばらしい。
イチローも王も相撲も誰も負かさない、誰も敗者にしない、自分とだけ戦い、記録の数字のみと戦うのが真のスポーツマンであると…

いや、ボクは違います。違うと思います。

勝者は勝者です。
何をやっても良いし、敗者の気持ちなんて気にする必要もないと思います。
「あいつには負けたくない。」という気持ちが「邪」なら「邪」で良いです。
ボクはそれでも勝ちたい。
自分以外の誰でも負かしたいし、力を誇示したいです。

自転車ロードレースは単純。
ヨーイドンで走り出し、ゴールに速く着いたものが勝ち。
遅いヤツは「敗者」です。
情け容赦なく「敗者」です。
それが悔しくて、腹がたって、「もうレースなんか走らない」というならそれで結構。
「永遠の敗者」になるだけですから。

悔しい思いをしたヤツだけが、またレースに来る、と思ってます。
もちろん、練習やキツいトレーニングは自分との戦いですけど。
レースは他人との戦いですぜ。
どんな「美辞麗句」を並べてみても、関係ない、勝つか負けるか、勝者と敗者しかおれへん。

勝ったのか?負けたのか?よくわからないスポーツである野球と相撲を日本人は大好きだ。
でも欧米人に人気がないのはそういう「どっちが勝ったの?」なとこじゃないかな?って今日はさんざん思った。
(たしか高校野球も派手なガッツポーズは禁止?とかきいたことある。)
こういうのって「スポーツ」ではなく「精神論に基づく文化」なんだろうな。
ボクにはあまり関係ないな。

一生懸命頑張る、のは自分を高め、能力を最大限にまで伸ばし、他人よりも優位に立ち、良い成績を出して、勝ちたいからです。
過去の自分に勝ち、ライバルと競い合い、トレーニングの成果を発揮して打ち負かしたい。
この気持ちにウソは無いし、他の誰かに「それは間違いだ」と言われてもかまわない。
みっともなくて、スマートじゃなく、「かっこわるい」と言われたって、勝ちたい。
今夜の講演を聞いて、ずっとそう考えてました。

破滅願望

週末は約一ヶ月ぶりに神戸往復を敢行した。
先月は24日ぐらいだったかな。
今月は天神祭開催のため遅れた。

片道がちょうど120kmのルートを走る。
先月に比べると間違いなく暑く、険しいトレーニングになることは必至。
覚悟を決め、土曜日の午前8時頃出発。
休憩を含めて6時間、走行時間で5時間が目安。
2時半からジムの予約をしてたので無理無く到着できるはず。

走り始めて最初の御斎峠越えで(こりゃアカン)と思い知らされた。
暑い、とにかく暑い。
ハンパない暑さだ。
ボトルは600mlサイズを2本持ってきた。
中身はアクエリアス。
でもあっという間に1本を飲み終え、もう1本は「ホット・アクエリアス」に変化していた。
(こんな不味いの飲まれへんわー。)と思ったけど、無いとすぐに脱水で動けなくなるだろう。
我慢してホットを飲み続け、御斎峠を越えて信楽のコンビニに着くとさっそく飲料補給。
さらに1リットルを追加して走る。
宇治に入る頃には気温は32度を超えてた。

既に「熱中症」との戦いになっていた。
しかしGARMINからは容赦なく「心拍数を上げなさい」とアラームが鳴る。
(死んじゃうよ!)と呻きながらギアを1枚あげて踏む。
心拍が上がりアラームが鳴り止む。
少し気を緩めるとまたアラームが鳴り出す。
この繰り返しだ。
ボクのLSDトレーニングはGARMINのアラーム音だ、音がトレーニングそのものだ。
パブロフの犬のようにアラーム音に反応して脚が動くんだ。

そんなことを考えながら神戸まで走った。
5時間弱、想定通りの時間で到着。

到着するやいなやジムでシャワーを浴び、トレーニングルームでインストラクターとマンツーマンでのストレッチ。
これがまた痛い。(TДT)
脚なんかもぎ取れそうだ。
曲がっちゃいけない方向に曲げられてる気がする。
上半身も徹底的に。
この日は左腕が酷かった。
痺れるように痛み、ピリピリ激痛が走った。
バイクで左腕だけこんなに痛めるなんて?どんなフォームで走ってたんだろう??
チェックする必要があるなぁ。

夜はBBQを食べてバーで軽く一杯飲んで。

翌朝はホテルの朝食を食べてからお昼頃、帰路のトレーニングにスタート。
土曜日よりも暑い。
もはや限界点を越えているような気がする。
コンビニで買った凍結されたアクエリアスをジャージの首筋に入れて、脳に流れ込む血液だけ冷やすようにした。
これが大変グッド!
暑いのは変わらないんだけど意識が「ボーっ」とするのを防ぐことが出来た。
(この方法はすごいぞ)とほくそ笑んだ。
しかし、持続時間は1時間ほど。
それを過ぎると溶けてしまい効力を失う。
効力を失うたびにコンビニに逃げ込み、また凍結アクエリアスを補充する。

往路に比べると二日目は身体にキツく、気温も容赦なく辛い。
輪行バックも所持しているのでイヤなら電車に乗ればいいんだけど、そんな気分にならない。
シマノ鈴鹿とかそういうのもあるんだろうけど、なんか違う。
たぶん「破滅願望」というヤツなんじゃないだろうか?
自分をどうしようもない状況に追い込み、それを楽しむ。
そんな超マゾ気分にまで「到達」したのではないか?
そういう考えに達した。
帰路も、普通に御斎峠を越えて帰ったからね。(回避することは簡単だったのに。)

ヘロヘロでヨロヨロになっても坂を登り。
脱水でクラクラしてても登り。
他のローディーにすれ違うと「いや、ボクは平気ですから。」みたいなやせ我慢をして笑顔で挨拶を交わしたり。
まったくもって「破滅型」なんだ。
そのことによって得るものなど殆どないのに。

帰路も5時間弱。
まったく誤差範囲内で完走。
数分しか違わない。
人間ってスゴい。
限界点近くまで絞り出したら、タイムはほぼ同じで到着する。
二日目の方が体力的にはキツいし、踏めてないと思うんだけどね。

二日間で12リットルぐらい飲んだ。
燃費の悪いクルマだ。(恥)
240km走って12リットルなので1リットルで20kmしか走れない。
しかもアクエリアスなので1リットルで200円ぐらいするもん。

帰路の途中から(信楽ぐらいから)スコールにやられましたよ。
雨でずぶ濡れ。
しかし、涼しくなったので気持ちよかったりした。(笑)
ちょっとだけ雨宿りしたけど、すぐまた走り出した。
帰路の御斎峠もずっと雨。
雷も鳴り出して、ますますボクの「破滅願望」に火をつけたのでした。

夏休みにもっと「破滅願望」的なことをするので今から楽しみだー。

これでしばらくは神戸トレーニングは行かないつもり。(行けない)
しかし他は走り回るよ!止まると死ぬから!(笑)