2010年2月28日日曜日

板尾創路の脱獄王

もの凄くシュールな作品なので、一般大衆娯楽映画を見慣れていると「なんじゃ?これ?」な映画に「わざと」仕上げてる、ところが憎らしいぐらい「わざとらしい演出」なわけか。

そういう大笑いするような喜劇ではなく、笑いをかみ殺し、下を向いて「にやり」と笑ってくれよ、と言われてるような感じ。

板尾創路の脱獄王[DVD]
B003JADNIO

ざっとしたストーリー

時代は昭和初期。
場所は信州第二刑務所。
無銭飲食で捕まったオトコ鈴木雅之(板尾創路)が刑務所を脱獄する。
それも収監されて数時間後に。
でもわざわざ人目につきやすい線路沿いを逃げているところを捕まって再び刑務所へ。
何度も何度も脱獄を繰り返す鈴木。
無銭飲食でついに「無期懲役」まで刑を重くしてしまう。

そんな鈴木に興味をもった看守長の金村(國村隼)。
なぜ、鈴木は脱獄を繰り返し、いつも同じような場所で捕まるのか?その謎を解き明かそうとする。

まあ、ざっとこんな感じかな。
宣伝文句にあるように「映画界に天才あらわる!」とは思いませんけどね。(笑)
笑いのセンス(悪趣味なまでにシュールなやつね)はこの人はピカイチですよね。
大したもんです。
タイトルコールを2回入れちゃうところも、いきなり唄いだすところも。
(ああ、まあ、こいつだから仕方ないわな。)と思って観てました。
たぶん、そういうのも板尾監督は計算づくなんでしょうな、悔しいぜ。(^g^)

役者としての演技もなかなかのものでしたね。
といっても呻き声と叫び声、そして唐突の唄を除けば「一切台詞無し」だったんですけど。
表情も殆ど変えることなく、目の動きとかで心の内側を表現する?感じでしたので。
(良いように捉えすぎ?)

最期に「なぜ鈴木が脱獄を繰り返したのか?」が解明されますが。
その結末はいかにも板尾創路らしい「ブラック」な最期でした。
(いや、わりと好きですよ、このテイストは。(笑))

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