2010年2月13日土曜日

インビクタス/負けざる者たち

イーストウッド作品にハズレなし」ですね、まさに。(^。^)
これはまさに「作品」としては一級の出来映えでしょう。
アバターなんかのように「CGとか、めっちゃお金使ったでぇ!」っていう作品じゃありませんけど。
(それでも制作費はけっこうかかっただろうなぁ、とは思う。)
インビクタス/負けざる者たち

インビクタス/負けざる者たち [DVD]
クリント・イーストウッド
B0043BOQHU

監督はおなじみ「クリント・イーストウッド」。
最近で観た作品は「硫黄島シリーズ」「チェンジリング」「グラン・トリノ」だな、どれも逸品。
そして、今回のインビクタスは...
正直、久しぶりに「男泣き」させてもらいましたでっ。(T_T)

主なストーリー
刑務所に27年間、ぶち込まれていた元囚人「ネルソン・マンデラ」氏が大統領となり。
世界で最悪の人種差別国家(アパルトヘイト)だった南アフリカ共和国でマンデラ大統領(モーガン・フリーマン)がいかにして国民に愛国心、故郷に誇りを持てるか?に悩んだ結果。
ラグビーワールドカップでの優勝が、大きな意味を持つと感じ、南ア代表チームの主将(マット・デイモン)と面会する。

激しい人種差別が根強く残る南アを表現するのに。
黒人は汚い空き地でサッカーしていて、道を一本隔てて反対側で白人は芝生のコートでラグビーをしている、というシーンからこの映画は始まるんだ。
黒人は白人を忌み嫌い、黒人達の指導者は白人からラグビー代表チームを奪おうとする。
それを知ったマンデラ大統領は激しく抗議し、代表チームを守る。
黒人達は大統領の行為が信じられなかった、自分を27年も牢獄に閉じ込めた白人達を「赦そう」と言うのだ。
マンデラ大統領は自分の警護にあたるSPでさえ白黒混合編成にしてしまう。
当時の南アの状況ではマンデラ大統領はいつ暗殺されても不思議ではない状態だったのに、「白人の警護なんか信用できない」と大もめになる。
それでも大統領は「赦すのだ。」と言い張る。

南アの国民達はみな、白人も黒人も、自分の国を誇れなかったし、好きじゃなかった。
恥ずべき国家だと思っていた。
代表チームも国歌も唄わないし、国旗だってみな、バラバラだ。
マンデラ大統領はそれを一番憂いでいた。
代表チームの主将フランソワをお茶に誘い出した大統領は「ワールドカップに勝ってくれ」と懇願する。
理由は「国民がひとつになれるはずだから。」と言う。
フランソワはだんだん大統領に惹かれていく。
チームのメンバーに「試合前の国歌斉唱を大声で歌おうじゃないか」と言うようになったり。
自分の家のメイド(黒人)の観戦チケットまで用意するようになる。

ん~あとは観てね。

最初、ボクは勘違いしていて。
マンデラ大統領がプロパガンダとしてラグビーを利用し、いろいろ援助してチームを強くして優勝する話し?だと思っていた。
全然違った。(汗)
プロパガンダ、といえばそうなのかもしれないけど、極論から言えばマンデラ大統領は「何もしていない」んだよね。
いちファンとして自国の代表チームを応援しただけ。
「リーダーとして、メンバーにもてる力以上のモノを求めるときはどうすればいい?」というフランソワへの問いかけ。
あれが代表チームを強くしたんだろうなぁ。

決勝戦で南アの国歌斉唱のさい、メンバーが「何語?これ?」って言って忌み嫌っていた国歌を唄ってる姿を見てジーンときた。
この時点で、あ、こりゃ涙出ちゃうなぁ、と予感したよ。(恥)
アジアの片隅の国家は単一民族で構成されているくせに自国の国歌を唄わない教師が存在しているらしいし。
国旗にも一礼できない公務員までいるらしい。
そんな国家を知るボクはマンデラ大統領に恥ずかしいなぁ、という気持ちでイッパイになったわ。
(とくに、国母とかいう選手のいる国家は恥ずかしいと思え、この映画を観て。)

それにしてもこの映画もチェンジリングと同じでまた「実話」ですか...
こんなドキュメント(ネタ)をもってるクリント・イーストウッドがすごいと思う。
ネタの時点でもう「勝ったな!」って感じやんかー。

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