2008年11月6日木曜日

パフューム ある人殺しの物語

最初に想像してたのとちょっと違ったなぁって感じです。
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舞台は18世紀のフランス。
パリのゴミためのような街に産み落とされた赤ん坊、後の名は「グルヌイユ」
生まれてすぐに母親はその赤ん坊を捨てて逃げ出して捕まり絞首刑に。
孤児院でも周囲の人間から疎ましく思われて育ち。
13歳の時に「皮なめし」の職場に売られてしまう。
でも、そんなどうでも良い人生とどうでも良い人間にひとつだけ神様はとんでもない才能を与えていた。
それは「恐ろしいほどの嗅覚」。
彼は言葉を覚えるのが遅かった。
なぜなら彼が感じることのできる匂いは人間の言語表現を逸脱していたので言葉で表現することができなかったため話すのが遅かったのである。


数年後、青年になったグルヌイユ(ベン・ウィショー)は、パリの街中へ配達を命じられる。
遂に別世界への扉が開いたのだ。

赤毛の少女から匂い立つ、運命の香りとの出会い
焼き立てのパン、生牡蠣、ワイン、白粉、口紅、そして香水...
グルヌイユは豊かな富の香りを貪欲に味わう。
その時、グルヌイユの心臓が、初めて出会った芳しい香りに激しく鼓動する。
夢中で匂いを辿ったその先には、プラムを売り歩く赤毛の少女が佇んでいた。
彼女の香りに包まれて、初めて幸福とは何かを知るグルヌイユ。
しかし彼は、脅えた少女の悲鳴を塞ごうとして、誤って死に至らしめてしまう。
消えゆく命と共に、愛の香りも瞬く間にかき消えてしまうのだった。

天国の香りを創るための第一歩、香水店への弟子入り
絶望と共にグルヌイユは悟る。
これまでどんなに辛くても生きることに執着したのは、少女の香りを再現した天国の香水を創り出す使命のためなのだと。

彼はシャンジュ橋の上に店を構える、今は落ち目の香水調合師バルディーニ(ダスティン・ホフマン)に、弟子にしてくれと頼みこむ。
計量カップも使わず、己の鼻の記憶だけで、バルディーニが盗もうとして出来なかった流行の香水を作って見せるグルヌイユの才能に、バルディーニは呆然とするのだった。

自分には匂いがない、初めて知った恐怖と悲しみ
バルディーニの店はグルヌイユが次々と生み出す香水のおかげで大繁盛、かわりにグルヌイユは香りを捉える蒸留法を教わる。しかし、蒸留では"生き物"の匂いは取り出せないと知ったグルヌイユは、高度な技術を持つ職人の街グラースへと旅立つ。

山で野宿するグルヌイユは、石の匂いしかしない洞窟で、初めて自分に体臭がないことに気付く。
自分は誰の記憶にも残らない無の存在なのだと知り、グルヌイユは嘆き悲しむのだった。

彼はその後、恐怖の大量殺人鬼になってしまう。その罪で捕まっちゃうんだけど、死刑にはならない。
彼の最期はもっと壮絶で悲しい死が待っていた。

結局、最期まで観た感想は「このグルヌイユは最初から最後まで誰にも愛されずに生きていた。」こと。
これが何とも悲しい。
最初に彼が殺してしまうプラム売りの少女を彼はあとになって「愛していた」ことに気づく。
「ああ、あれが愛だったのか?」みたいな感じで。

最初、映画を観るまでは、もうちょっと「貴族」とかいっぱい出てきて豪華絢爛な映画だと思ってたけど。
ぜんぜん予想がはずれました。
最初から最後までずっとダークでどちらかと言えば貧困層なシーンばかりで息苦しかったなぁ。
でも引き込まれて「じーっ」と観てしまいました、なんともいえない感想を残す映画ですね。
けっこう好きです。69点。

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