2009年5月5日火曜日

スラムドッグ$ミリオネア

ボクにとっては恒例のストレス発散「沖縄ダイビング&サイクリング」なんですが。
前回から「ダイビング&サイクリング&映画三昧」というボクの趣味の殆どを沖縄休暇中にやってしまう、というなんとも贅沢な(でも決してそんなに大金を使ってるわけじゃないが)休暇術を考え出し、その2回目の今回の旅行で観てきた作品です。
(前置きが長い)
スラムドッグ$ミリオネア (ダニー・ボイル監督) [DVD]
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ボクにとってみればこの作品は「一番だ」と信じて疑わなかった「ダークナイト」をぶっちぎりにした作品。
なので事前のボクの期待は最高状態なわけです。♪




スラムドッグ$ミリオネア[Blu-ray]
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映画が始まるといきなり「あの」クイズ「ミリオネア」のシーンから始まります。
主人公はスラムで生まれ育った孤児「ジャマール」。
学校にも殆ど行ってないし、とても頭の良い青年とは言えない彼が、難題を次々解き明かしていく。
なぜ?ジャマールは答えを知っていたのか?
関係者はジャマールがインチキをやっているに違いないと疑う。
ジャマールは最終問題を前にして警察に逮捕される。
警察での尋問になぜ彼が答えを知っていたのか、明かされる。
それは彼が「スラム出身」であり「孤児」であり「悲惨な人生を歩んできた」からこそ知り得た、彼なりの「答え」があったわけです。(^。^)

ものすごい「貧困」のなかでの「純愛」。
そういや、日本でも「貧富の差」とか言われるようになってしばらく経ちますが。
インドやフィリピンなんかの「貧富の差」って日本なんかの比じゃないよね。
ボクはインドには行ったことがないです。
フィリピンにはあります。
フィリピンのマニラのスラム街はたしかに映画のようでした。
お金持ちが飼っている小型犬のほうがはるかに良い暮らしをしてますね、マニラのスラム。
一緒にいた人から教えてもらったのが「これは絶対的貧困っていうんだよ」ってね。
もう先祖を3代遡っても「スラム」っていう人たち。
スラム出身はスラム。
その中に「夢」とか「希望」なんか「まったくない」。
今日を生き残る、これだけなんだそうだ。

ジャマールもその絶対的貧困層の人間。
物心ついたときから、地面に寝て、泥棒や詐欺で生きてきた。
「夢」とか「希望」とか一切持たずに生きてきた。
ただひとつ愛した女性「ラティカ」に愛されたいがためだけに「ミリオネア」に出場したのでした。
泣けるやんけ!(T_T)

最初、映画のタイトルから「スラム」の貧乏人がクイズで大もうけして金持ちになるストーリーかな?
と思ってましたが、大間違い。
映画はジャマールが大金持ちになってリムジンを走らせるシーンなんて、これっぽちも出てこないし。
ジャマールは最後までお金には無欲でした、すげえ。
ライフラインで「電話」を選んで電話したら「ラティカ」が電話に出たときのジャマールの嬉しそうな顔。
あれには感動した。
あいつ、1000万ルピーの問題に正解したときは「にこり」ともしなかったのに。(笑)

そう、これは「純愛映画」でしたね。
SFXもないし。
グロいシーンもない。(ちょっと「ひいー」ってなシーンはあったけど。)
スラムドッグ(野良犬)のジャマールが、お金なんかより欲しかった「彼女の愛情」をただひたすらに魅せただけ。
まいったぜ。
こんな「まっすぐ」な純愛なんて見せられても、こっちがドキドキしちゃうわな。
オサーンにはもうこういう感情は芽生えないのかっ!(憧れてはいる)

アカデミー賞を獲ったのは、、考えるに。
アメリカ人が「純愛に飢えていた」のでは?と。
ありきたりな美男美女がイチャイチャするつまらない純愛映画ではなく。
美男美女が全く出てこない、しかも、かっこいい服装もなく、宝石も、トレンディでセレブなマンションや、乗用車もまったく出てこない、こんな「駆け引きのない、純愛映画」に「頭打った衝撃」な感じなんだろう、きっと。
よくわかるような気がしたよ。
白人(先進国の人間)が一番病んだ愛情表現しかできないってことね。

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