んで、その年のカンヌ国際映画祭 批評家週間、ACID連盟賞を受賞した作品。


なんだか、もの凄く不思議で、嘆美で、ガラクタで、、変な映画!!

冒頭でいきなりディープキスを公衆の面前(地下鉄の駅構内?)でぶちかましているシーンを観ながら走ってきた地下鉄の車両に投身自殺する「アンドレアス」。
こんな「ぶっ飛んだ」オープニングで始まります。

知らぬ間に「不思議な世界」に迷い込んだアンドレアス。
何もかも「見た目には普通」なんだけど、どこか違う。
何かおかしい。
そう、何でもかんでも全部アンドレアスの都合の良いように動いてくれる世界だった。

なんじゃ?こりゃ?
と思ってみても。
自分自身の記憶がない。
何も思い出せないアンドレアス。
ん-?どうしよっかなー?って悩んでいるまもなく、格好いいエリート(white-collar)な仕事が与えられ、、おまけに超美人な妻を簡単にゲット。
しかも高級住宅付き。

そして極めつけは「浮気」までしちゃう、とうぜん大成功。
どんな女性でもアンドレアスが口説けばオッケーしちゃうんだよ、なんてワンダフルな世界。
し・か・し。
どこか味気ない...
味気ない、、どころではない。
本当に「味がない」のである。食べたものはすべて「味無し」なのだ。
味だけじゃない、痛みもない。
怪我をしたってすぐ元通りになってしまう。
モノには匂いがなくなっていて、街には無駄な音が一切無い。
よくよく観察してみると人間同士の「関わり」もうわべだけで一切の深い感情を持ち合わせておらず。
恋愛という感情さえも「ない」のである。
まるで「朝起きたらトイレに行く」みたいな感覚の恋愛でしかない。

最初、この世界を楽しんでいたアンドレアスも徐々に「おかしく」なっていき。
冒頭のシーンのように投身自殺をしてみるものの怪我をすることができないので、次の瞬間には完治。
こりゃ、いよいよまずい。
おかしくなりそうだ。
そんなとき、壁の小さな穴からこの世界ではあるはずのない「匂い」を嗅ぎ取る。
その穴からは「音楽」までもが聞こえてくる。
アンドレアスはこの「からっぽな世界」から逃げ出すことを決意。
穴を掘り始める!
逃げ出させるのか?!
っていうストーリー。
賛否両論別れてますが、ボクは好きです。

大きな特撮もなく低予算で創られたであろう映画ですが、ホラーのようでホラーでない絶妙な「コメディ」でしょう、きっと。
日本じゃDVDも売ってないし、映画館でも公開されてないっぽい。(笑)
さすがにマイナーすぎてWebでも情報少ないなっ!

見始めると結構のめり込んで観ましたよっ!
そうだなーーー??エド・ウッドとかああいう作品がオッケーなヒトなら観たら良いかもっ!

(エド・ウッドの感想ブログはこちら)
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