2011年6月20日月曜日

第4回ツール・ド・宮古島 2011

少し前から「第4回ツール・ド・宮古島2011」のために5kg体重を絞ることを決意。
なんとか体重調整は間に合いましたが、右膝を悪くしていてこいつの治療は間に合わなかった。
往生際悪く、ぎりぎりまで鍼治療に通い旅立つ前日まで鍼を打ちまくって宮古島へ。

金曜日、夕方にホテルへ到着。
届いていたバイクケースを開け、黙々と支度。
テストを兼ねてサイクルショップ「くるくる」(@shopkurukuru)さんまでCo2ボンベレンタルへ走る。
シフトのタイミングも良かったしクリートの位置も自分の考えの中ではベストマッチングだと。
サドルの高さだけは何度も何度も上げたり下げたり試行錯誤した。
最終的には土曜日の試走で高さは決めようと、この日は早々と就寝。

土曜日、サイクリングイベント。
ボクは別にエントリーもしてないので部外者だったんだけど。
レースと同じコースを走るので「たまたま試走してたらイベントと同じになっちゃった風」で走ることにした。(笑)
何人かのヒトに「あ、しんちゃんですね。」とまた声をかけられたり、ジロジロ視線光線を浴びせかけられたりしました、ありがとう。(笑)
別にタレントではないので何もできませんけどね!



去年は(雨というわけではなかったが)最後まで試走してなかった。
今年はしっかり試走しよう、という思いは強かった。
その試走の結果が既述の「作戦」である。(大した結果は出なかったというわけだ。(笑))
とにかく暑かった。
例年より半月ほど時期が遅く開催された今年の宮古島。
半月でこれだけ違うのか?
路面上は軽く35度を越えている。
前半はまだ途中で自販機があるので飲み物を補給できたけど、70km過ぎてから自販機が少なくなり、かなり危険になった。
(熱中症になるんじゃないか?)と怖くなったので風力発電所の辺りからまったく踏まずにタラタラ走って帰りました。(恥)
試走(サイクリング)を終え、ゴール地点に戻ってきて、明日のレースの受付を済ませ、ホテルへ戻った。
見事に日焼けしてた。(汗)
部屋に戻ってからはアレコレ考えたけど、そのうちに寝ちゃったな、疲れて。(笑)

日曜日(レース当日)。
午前4時起床。通常ならスタート4時間前起床を原則にしてるんだけど。
さすがに疲れていて午前3時起床はやばいかな?と思い1時間延長。
その分、ウォーミングアップに注力。
朝からチョコパン、クリームパンをむさぼり食い腹一杯。
試走時に思った「髪が邪魔」を解消するためにコンビニでヘアバンドを購入。
髪を後ろに束ねてから30分以上かけてレース会場へ。
普通に乗ればすぐ到着する距離なんだけど、自慢の「スローハート」のためインナーローで100回転ケイデンスで会場まで黙々と回す。
目標は85%まで心拍上げたかったけど、さすがのスローハート、30分回しても80%までしか上がらず、スタート会場に到着しちゃった。(汗)
(まあ、最初パレード走行があるし、あれで上げればいいわな。)と諦め、前から50番目ぐらいの位置に陣取りスタート地点で並ぶ。
(このレースの場合スタート位置は重要です。)
まもなくスタート!
髪を後ろでヘアバンドで括ってあるんだよ
主催者発表で370人というロードレース、、多い!多いわー。
想定していた以上に、最初の千切り愛が熾烈になるんだろうなぁ、と考えてました。
ここでも数人の方に「スーパーしんちゃんですね」とお声掛けいただきました。
ですが、何の芸もありませんので期待していたリアクションでは無かっただろうことをお詫びします。(TдT)
並んでいるときに隣の人から聞いたのが「今年は地元チームの気合いがハンパない」ってこと。
そういえばスタート位置も前方に陣取っていたなぁー
去年は沖縄のチームが勝ってるから今年は地元宮古島のチームの気合いってのはとんでもないんだろうなーとか思いながら待ってると。
あっという間にスタート!
7時10分、号砲とともに!

駆け出しの落車はボクの位置では無かった。うまいスタートだ。
パレードのはずなのにみんな目一杯攻めてくる、いつものことだ。
前方を先導車が牽いてる、、後方から前に陣取りたい選手が駆け上がってくる、、前が詰まる、、事故、、という連鎖が怖いので最初からプロトン前方30~50番手で位置を譲らない作戦。
来間島のアップダウンも怖かったけど詰まらずに逃げ切った。
島が終わり左折してパレード終了、レース開始!
一気に加速。
最初だからどの程度まで千切りにかかるのか様子を見た。
ところがプロトンが一気に時速45kmを越えてきた。
(なんや?容赦ないな?)と思って前方を見ると、なんと今年は早々と逃げてる選手がいた。
2人?3人が50m先を走ってる。
プロトンはアタックに過敏に反応して潰しにかかってる。
時速50km近くでかっ飛び追いかけるも、追いつけず、しばし逃げを容認。

それもそのはずなんと「レースのために通行止め」のはずが、、がんがんクルマが通行してくるのだ。(笑)
もう怖いったらありゃしない。
こっちは通行止めだと思ってるから右側も走ろうとするんだけど、対向車が突っ込んでくるので慌てて左に戻る、そうするとプロトンが窮屈になり速度が出せなくなるわけだ。
来年以降、大事故が発生する前に主催者はあのクルマの往来をなんとかしたほうがいいよ、絶対。

平良港あたりでやっとプロトンが落ち着きだした。
逃げはそう長く逃げていられずに吸収された模様。(見てないけど。)
吸収されてからは一気にプロトンの速度が落ち着いて助かった。
もうちょっと長く続いてたら、危なかったなー。(汗)

その後は延々と平坦を走り続ける。
次の池間島まで一度だけ登りがあるぐらいで、あとはダラダラと。
と思っていたら!
いきなり落車!
ボクの3人前でハスリ転け!
見事に右に倒れ込み必死の回避。
なんとか踏まずにすんだ。
あまりに突然だったのでノーブレーキだったよ…踏んでたらやばかった。
時速40km近かったし…
選手が背中のポケットに入れていたペットボトルが吹っ飛んできて踏みそうになった…これも怖かった…

池間島への橋の上も狭く危険ゾーン。
相変わらず、「通行止め」の措置なんて無いかの如く、クルマは走ってる。(汗)
ダンプカーや観光バスまで対向車でやってくる始末だ。
走りながら「これ、いつか死人でますよ。」なんて言ってましたもん。

池間島に入る手前で狩俣小学校給水ポイント。(30km地点)
ここは作戦通りスルーした。
やはり先頭集団はよく知っていて殆どがスルーしてたようだ。
相変わらず超危険地帯。
取り損ねたボトルが地面に散乱し、水が巻散らかされ滑りやすく、おまけに急激な速度ダウンが発生する。
死にたくなけりゃ近寄るな!ってこと。
しかし、暑いので水不足は心配ではあった。
(まだボトル1本と半分残ってる)次の給水ポイントまでは十分いけると思った。

池間島の中に入り1周。
周回最後のアップダウンでまた落車発生。
下りから登りに入るところで遅いバイクに後続が突っ込んだ模様。
悲鳴とともに、また数人がプロトンから居なくなった…

島を抜けると、次のポイントまではダラダラと平坦が続く。
多少のアップダウンはあるものの全部アウターでこなせる範囲だ。
そしてしばらく平坦…右折して、再度左折して。いつもは落車ポイントだけど今年は落車なし。
曲がり終えると、この地点でいきなりアタックがかかった!
(え?!ここでか?!)
驚いた。この平坦区間で逃げが決まるわけないし。(よほど脚力があれば別だけど)
まだ早い、、いつもアタックがかかるのはもっと先の登り区間なのに!
思わず「Σ(゚Д゚;エーッ!早いよ、まだ。」と怒鳴ってしまった、ボク。
苦笑する地元チーム。(笑)
しかたなく追いかける。
何度も何度もアタック合戦が続く。
(あひー助けてー)
左右の脹ら脛が痙攣してた。
(もうアカンか?)
泣きそうになりながら追随する。
やっとアタック合戦が終了…まただいぶプロトンが小さくなってた…もう70人居ないかも…
3つ目の大福牧場前給水ポイント、ここではうまくボトルを受け取ることに成功。(^^)

地元チームが相変わらず先頭を積極的に抑えてくれた。
この後、気温が超上がってきて、、、暑さがハンパない状態に。
プロトンもすっかり暑さに参ったのか速度ダウン。(笑)
時速30kmとかそんなもんに。
かなり「ダレた」感じになった。

そして比喜ロードパーク、、最高標高地点(といっても100m)への登りでアタック合戦。(´д`)
まあ、ここは覚悟してましたので。
最初に20番手ぐらいまで前に出て落車回避して、インナーに落として、ハンドルを握り直し。
「ひたすら耐えて登る」という前日の作戦通りに。
じりじりと番手を下げてしまいましたが。
プロトンから千切れずに登りを終えて、なんとか堪え忍んだ。
先頭から50~70番手ぐらいまで位置を下げてプロトン後方にまで追いやられたけど。
ここは千切られなければ良し、と思っていたのでオッケー。

あとはまた平坦区間で東平安名崎灯台へ。
この辺では体力の限界というより、暑さに耐える猛暑限界が近かったように思う。
事故が怖かったのでできるだけ安全にボトルを受け取れる状況でなければ補給はスルーしてたので。
この灯台までボトルは1本しか受け取っていなかった。
そしてその1本もどちらかと言えば飲む、より身体に水をかけて冷やすために殆ど使っていた。
さらにこの辺りから、確実にハンガーノック気味になってきて。
筋肉に痙攣を感じるようになってきていた。
PowerBarを10kmごとに口に放り込んでひたすら栄養チャージ。
確実にこのチャージと脚に水をかけて冷却したことによって筋肉の痙攣を抑え込むことが出来たと思ってます、ものすごく回復してた。

ここまでプロトンは70名弱ほど、だと思った。
幾度となく小さなアタックはあったけど、すぐ抑えが入り決まらず。
灯台を越えて海宝館を左折していよいよあのアップダウン連続地帯(インギャー)に突入。
プロトン全体が、なんか「ジリジリ」と苛立ってる?ピリピリした雰囲気が伝わってきていた。
(ここでやはりみんな仕掛けるね。)と察知。
最初に大きな下り坂でプロトンは縦長のトップスピードに。
40番手ぐらいで、ボクは下った。
下りの底について、折り返しの急勾配の登り坂に入り。
15mほど登ったところで…
「カシュッ」と音がしてゴムの焦げた匂いが…
ボクの2台前のバイクがハスったっ!
いとも簡単に足払いされたように右側に転ける…
ボクの前の選手はその転けた選手に被い被さるように…
そしてボクはその選手の上へ…

ガシャガシャッ!

今日のレースで一番大きな落車…
20台ぐらいを巻き込んで、、プロトンは分断。

「あーっ!」
「ふざけんなよー!」
「なにやってんだー!」

あちこちから聞こえてくる罵声。
ボクは転ける瞬間に左足のクリートは外していた。
しかし、前の選手と一緒に倒れ込んだ後は、とっさの判断で後続に牽かれるかもしれない、と思い頭を屈めて背中を丸めて小さくなって耐えようとした。
幸い、誰からも牽かれなかった。
次に頭をあげて自分のバイクを探した。
周囲には無かった。
(どこだ?)
キョロキョロしてると、もうすでに半分以上の選手がリスタートしている。
焦った。
ボクも早くリスタートしなくちゃ。
バイクは自分の前方5mぐらいの右端に飛ばされていた。
ボクのじゃないZIPPのホイール(前輪)が絡まっていた。
立ち上がって自分のバイクの方へ歩いた。
脚がガクガクしてる、痙攣してる。
歩けない。
まず自分の身体をチェック。
右脚から血が出てる。
右手から血が出てる。
骨には異常はない。
動くし、そんなに痛くもない。
(いける。)
そう判断した。
次に落ち着いてバイクをチェック。
後方からサポートの人が「行ける人は行って!」と怒鳴ってる。
ZIPPホイールの持ち主が「これ、いけますかね??」と放心状態。
ボクのバイク、、、ハンドルが曲がってる。
これは前輪を股に挟んで捻れば直せる。
股に挟んだ、、けど力が入らない。(汗)
(ちくしょうー)
ぐいぐいやった、直った。
チェーンが前後ともに外れている、、すぐに直した。
目視で確認した感じでは走れそうだった。
バイクに跨がった。
サポートの人が手伝ってくれた。
「がんばって!押すから!」
ふと下を見るとなんか銀色のパーツが落ちていた。
ボクにはそれが何らかの重要なパーツに見えてそれが欠落してたら走ってる途中で危ないことになるんじゃないか?と不安になりサポートの人に…
「ちょ、ちょっと待って」といったん跨がったバイクから降りてしまった。
サポートの人はパーツを見て「違う、違う、大丈夫、バーエンドのキャップだから。」と。(恥)
気が動転してるとプラスチックのエンドキャップが金属部品に見えるのか…(TдT)
こうしてサポートの人にケツを押してもらってリスタートできたときには。
3人ほどが事故現場にいただけで、他の人はみなリスタートしてしまっていた。

先を見ずに必死で登った。
登りきって次の下りに入る前に遠くの風景まで見渡せてしまった。
もうプロトンの姿はどこにも見えなかった…
千切れてしまった…

(オワッタ…)

坂を下りながら張りつめていた緊張の糸が切れたのがわかった。
今まで痛くもなんともなかった右膝が急に痛くなった。
脚が両足ともガクガク震える、震えが治まらない。

自分の集中力、注意力が足りなかった。
頭の中で組み立てていたシミュレーションが甘かった。
急なアップダウンで先が詰まり事故が発生するのはこれまで何度も経験してきた。
今回も事前に察知し、回避できたはず。
プロトンの緊張感に飲み込まれて、安全策をとれなかった。
いろいろ悔やんで考えながら走っていると。
同じ事故に遭った人が後ろから来て「一緒に行きますか?」とローテのお誘い。
しかし残念ながらボクにはもう追いかける気力も体力もなくなっていた。(泣)
「すみません、諦めました。」と伝え、ジリジリと焼けるような陽射しに焦がされながら走る。
再び、同じ事故に遭ったであろう人(地元チームのジャージでした。)に抜かれた。
ここで、気持ちを入れ直した。
(こんなにズルズル抜かれちゃいかん!)
最後まで暑苦しく走る。
ここまで来てズルズル下げちゃいかん!
残り10kmから必死に走った。
最後の補給所インギャービーチ前でボトルを2本取ろうとして1本落とした。(恥)
欲張ったらアカンな!
一本は飲むため、もう一本は身体にかけて冷却しようと思ったんだけど。
最初の作戦ではここからボトル一本でいく予定だったので(まあ、いけるか!)と思い直し。
暑さの中、踏み続ける。
前も後ろも誰もいない、完全に単独走だ。
残り5kmからは建物も少ないので風の影響をもろに受ける。
誰かとくっついて回して走るつもりだったのに。
誰もいない!
いても160kmレースの千切れた選手ばかりで速度が出ていない…
(この選手とじゃいっしょにローテ組めない!)
探しても探しても前も後ろも組めそうな選手がいない。
(諦めた!!)
もう最後まで単独で行くことにしたっ!
踏んで踏んで。
切れた集中力をもう一度つないで。

ボトルの水がなくなった。
暑い。
もう補給所はない。
途中、オートバイが来た。左手にボトルを持っていた。
(くれるのかな?)と思って熱い視線を送ったけど、無視された。(TдT)
もういいわ!あと2kmや!
あとは昨夜、考えた作戦通りにやるぞ。
100km→と路面に書かれた箇所を数えて、、、3つ目、ここだっ!!
誰もいないのに、、スプリント開始。(笑)
(ええねん!暑苦しく走ったる!)
チームのモットー通り、最後まで駆けました…

3時間5分でゴール…

ゴール後、水を500ml一気飲み。
落ち着いてから無性に悔しくなった。
(ああ、終わってしもうたなー)
順位も確認せず、がっくり肩を落として、そそくさとホテルに戻りました…ああ…

部屋に戻ってから、、悔しくて、ベッドに倒れ込んでクヨクヨしてました。(笑)
そのうち寝ちゃいました、子供か!(´д`)
起きたら超腹が減ってたのでコンビニでオニギリ買って貪り喰い。
その後、また寝ました。(゚∀゚)アヒャ
2時間寝て、また2時間昼寝…
起きたらもう3時。
表彰式&パーティーに出る気分じゃなかったので、バイクに乗ってサイクルショップ「くるくる」(@shopkurukuru)さんにボンベの返却へ。
「パーティー出ないんですか?」とサイクルショップ「くるくる」(@shopkurukuru)さんでも言われましたが。
とてもそんな気分にもならず、体力もなく。
スーパーマーケットに行ってサラダとフルーツを買い込み。
ホテルに戻ってから恒例のレース後の「暴食」開始。(笑)
腹一杯食って、午後8時にはまた寝ました。(゚∀゚)アヒャ
いったいどんだけ寝るねん?

レースのことは夢にまで出てきましたよ。(笑)
しかし、これもまたボクにとっては「良い思い出」になるのでしょう。
その証拠にレース当日の夜はものすごく落ち込んでいたのですが。
記憶がなくなるぐらい寝て、翌朝起きたら、もうスッキリ!(笑)
(また、がんばろう。)
とすっかり立ち直りました。(^^)
今の気分としては…
(まあ、こんなこともアルヨネー!)ってなもんです!(^^)
振り返ればDNFもあり得たのですが、最後まで走り続けたことは良かったと思ってます。
チームのみんなに恥じない走りが少しはできたのかな?と自負することにしました。

まだまだ頑張るよっ!

(でもしばらくは脚の治療に専念したいぞ。あ、あとダイエットもね!)

68位だったよ!
頑張ったけど…
追記:月曜日の新聞(地元紙)にリザルトが掲載されていたので、やっと順位がわかりました。
結果「68位」ということでした。
初参加よりは悪く、パンクした去年よりは良かった、という「中程度」でしたね。(笑)
これも実に中途半端でボクらしい結果です。(恥)
来年も来たいなぁ…頑張ろうっと。(^^)/






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